はじめに
ツイッター(Twitter)で使える埋め込みの140秒以内の動画は、仕様があまり公開されていないので、私(うにぼん)が調べたことをここにまとめます。
なお、スマホに関することは少なく、おもにPC(Widows)で使う話です。
手っ取り早い結論は、このページの末尾をご覧ください。
便利なサイト
Twitterの30秒動画を保存するためのURL変換機 Ver3 |&bsp;SYNCER
自分で投稿した動画を、再生環境に画質を左右されず、確定した動画ファイルとして取得できるので便利です。
Twitter Video Uploader ?? ぴんくいろにっき
動画を投稿する際に、ツイッター公式のページの、ごちゃごちゃした動画編集のユーザーインターフェースを介す必要がないので、確実に投稿できて便利です。
Twitterで動画を共有または視聴 | Twitterヘルプセンター&bsp;
ツイッター公式のサイトではあるのですが、情報量が少なく、公式のわりにはあまり参考になりません。
ツイッターで使える動画フォーマットの仕様
SYNCER のサイトの「URL変換機」を使ってみると分かるのですが、ツイッターはどうやら、3種類(普通、小、極小)のサイズを使い分けているようです。(なお、webm という種類も項目名だけ表示され、保存用URLは表示されないので、これは現在は使われていないのかな?)
アスペクト比16:9の標準的な映像の場合、もっとも大きな「普通」は1280×720ピクセルであり、これが上限のようです。どうやら長辺が1280ピクセル以下という制約になっているらしく、縦長の場合は720×1280ピクセルが上限のようです。
普通…1280×720ピクセル
小…640×360ピクセル
極小…320×180ピクセル
ツイッター公式のヘルプセンターのページでは、投稿時の解像度として「最大解像度: 1920 x 1200(および1200 x 1900)」と書いてありますが、これは厳密ではないみたいです。これを多少超えても投稿できます。一方、「最速画面表示速度: 40fps」と「最速データ伝送速度: 25Mbps」は、わりと厳密な制約のようです。これを少しでも超えるとエラーになり受け付けてもらえないようです。
動画はMP4またはMOVが投稿可能です。ただし
ブラウザーで公式のページから投稿する場合は、MP4しか受け付けてもらえないようです。しかし、Twitter Video Uploader を使うとMOVでも投稿できます。ただ、MOVの場合であっても、音声はAAC以外はダメなようです。リニアPCMを使うと受け付けてもらえませんでした。したがって、わざわざMOVにこだわるメリットはなさそうです。
映像は、1度の投稿で、上記の3種類(普通、小、極小)のサイズに丸められて作成されてサーバー内に保管され、再生環境に応じて、どのサイズを配信するかを動的に決定しているような感じです。
音声について
音声の品質も、上記の3種類で異なるようです。定量的にはっきりと違いが分かるのは、周波数特性の上限とビットレートです。つぎの値は、SYNCER のサイトの「URL変換機」を使ってダウンロードした動画を調べました。
普通…約15.5kHz、約129kbps
小および極小…約13.0kHz、約68.8kbps
ここで、周波数特性は、ダウンロードした動画ファイルを動画プレーヤーで再生して、音声編集ツール(Audacity)の周波数解析が表示した波形を目分量で調べた結果です(サンプリング周波数ではなく、聞いた音の周波数の範囲です)。ビットレートは動画ファイルのフォーマット解析ツール(MediaIfo)が表示した値をそのまま描きました。
なお、音声フォーマットは、サンプリング周波数を48kHzで投稿すると再生フォーマットも48kHzであり、44.1kHzで投稿すると再生フォーマットも44.1kHzのようです(再生可能な周波数の上限は理論的にはそれぞれだいたい、22kHzおよび20kHzぐらい)。
測定した周波数特性の上限がそれよりも低いのは、ツイッターのサーバー側でわざわざローパスフィルターをかけて再エンコードしているからだと思われます。なぜわざわざこういう制限を課しているのかは不明です。
また、上記はステレオ(2ch)の音声の場合ですが、モノラル(1ch)で投稿すると上限が上がります。モノラルで投稿した「普通」の場合は、上限が約17.0kHzでした。したがって、ステレオ感はあまりないが高い音が豊富に入っていて、高い音までこだわる人が聞く場合だったら、あえてモノラルで投稿するとメリットがあるかもしれません。
ちなみに、iPhoe は内蔵マイクがモノラルであるため、iPhoeで投稿されたツイートを見ると、たいてい17kHzまで入っています。
ほかに特記すべき事項としては、動画ファイルをダウンロードせずに、
ブラウザーで普通にツイッターの公式サイトにアクセスしてタイムラインにある動画を再生した場合は、再生周波数の上限が約11.0kHzだったかな、それぐらいの時もあります。動画を投稿した直後の数分~数十分間ぐらいは、そういう低品質の音で再生されることがあるみたいです。
映像について
フレームレートは40fps以下という範囲内なら、任意の値を指定できるみたいです。たとえば、30fpsでも良いし、29.97fpsでも良いです。投稿した動画ファイルのフレームレートがそのまま反映されて保管・再生されるみたいです。
ちなみに、普通にデジタルカメラ・ビデオカメラで撮影すると、29.97fpsか59.94fpsのどちらかの系統のフレームレートを使うことが多いと思います。29.97fpsで撮影した場合は、そのまま投稿すれば良いでしょう。59.94fpsで撮影した場合は、40fps以下のできるだけ高いフレームレートに変換したほうが良いわけですが、割り切れるかという観点から言えば、39.96fpsに変換するのが良いと思います。わざわざ40.00fpsに変換することにあまりメリットはないと思います。
再生環境について
これが一番言いたいことです。
ツイッターの動画は、なんと、閲覧時に使うブラウザーの環境次第で、容易に画質・音質が変化します。なにげなく閲覧すると、画質と音質が低い品質のままであることが多いです。
どうすれば高画質・高音質で視聴できるかは、結局のところ、上述の3種類(普通、小、極小)のサイズの動画の内、いかにして「普通」のサイズの動画をツイッターのサーバーから配信してもらえるかにかかっています。「小」や「極小」の動画をサーバーから割り当てられてしまうと、低画質・低音質の動画を視聴することになってしまいます。
この配信の切替の判断基準は、もしかしたら複数の要素で総合的に決定されるのかもしれませんが、私(うにぼん)が、いろいろ試行錯誤してたまたま見つけたひとつの大きな要素は、
ブラウザーが表示する動画の再生エリアの面積の広さに依存するということです。これは結局、
ブラウザーの設定で、ズームで拡大することで制御できます。
具体的には、ブラウザーにマウスカーソルを置いて、Ctrlキーを押しながらマウスホイールを上側に回す(マウスホイールに乗せた指を、手首から遠くなる方向に押し出す)ことでおこなえます。
動画を再生するために、三角形の再生ボタンを前に、事前にこれをやっておくと、もっとも高品質である「普通」サイズの動画の配信を要求することに成功する確率が格段に高くなり、高画質・高音質で視聴できます。
ズームの倍率ですが、200%ぐらいにすればいいのかなあ。最初はできるだけ大きな倍率で試してみてください。400%ぐらいなら確実だと思います。
なお、タイムラインから動画のツイートを選択してポップアップ表示することも、したほうが良いのかもしれません。これはポップアップすることが効いているのか、それかたんにポップアップすることに伴い、動画の再生エリアの面積が若干広がることが効いているのかは不明です。
注意点としては、全画面表示で視聴することは、それ単体では、たぶん、まったく高品質には寄与しないと思われます。全画面表示で動画の再生エリアの面積が広がっても、それは広がったと認識されず、画質・音質の向上には寄与しないみたいです。ですので、全画面表示で視聴される際も、上記のようなズームでの拡大をする必要は依然としてあります。
お試しください。