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こだわりのおぐら
「もぉ~。せっかくの休みなのに何で雨なの~っ」
車から降りた僕は
「まお、傘はっ?」
「近いからいいっ」
傘を差さずに走って目的地のビルへと向かう。ダッシュで人通りのない道を駆け抜けて、あっという間にビルの庇の下に到着した瞬間。
ピュルル・・・
甲高いか細い鳴き声とともに庇の下の花壇で雨宿りしていたらしい小さな鳥がバサバサと羽音をたてて雨空の下飛び立っていった。
「あっ・・・」
僕が鳥の後を追ってとっくにいなくなった暗い空を見上げていると、
「どうした?」
黒い大きな傘を差した大ちゃんが、庇からはみ出ている僕に傘を傾けてくれた。
「僕が勢いよく走ってきたから鳥がビックリして飛んでいっちゃったんだ。こんなに雨降ってるのに可哀想な事しちゃった・・・」
「鳥はいっぱいいたのか?」
そんなの数の問題じゃないよ。と思ったけれど、
「・・・一羽」
僕が答えると、
「そうか。じゃあ次に雨宿りした所には仲間がいるといいな。それかもしかしたら次の場所では運命の恋人と逢えるかもしれないぞ」
大ちゃんはイタズラっぽくウィンクしてみせた。
・・・そうだったらいいな。
途端に僕の心は軽くなって、
「・・・僕と大ちゃんみたいに?」
優しくてロマンチストな恋人に頬を赤らめながら微笑み返した。大ちゃんは
「俺とまおぐらいってのは難しいだろうけどな」
傘ごと僕にぐっと近づいてくると傘の影で触れるだけのキスをしてきて、
「・・・だね」
僕は珍しく素直に同調すると、大ちゃんに大好きだよ。という気持ちを籠めてキスを返した。
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