よくわかる! ケラケラの移り変わり
最近の平日朝練はボウズ他3人のメンバーが半年ほど定着している。2年生、3年生、6年生である(夏休みはまた別の子が来ると思う。合宿に林間学校と立て続けでまだやれていないが)。
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正直に言えばこれだけ歳の離れた子供たちと一緒に中身の濃いトレーニングをするのはとても難しい。だって2年生と6年生で何を一緒にやればいいってねえ?この2年生の子は6年生の子の弟君。6年生の子が「弟(当時1年生)も朝練に連れてきていい?」と聞いてきた時、ほんの0.5秒躊躇した。
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でも0.5秒後、パパはにっこりオーケーした。それがパパのスタイルって決めてるからね。かつては野球少年数名が半年以上毎日参加していたこともあった。そのうちの一人はボウズが1年生の頃ボウズをいじめていた、粗暴な振る舞いでやや名の知れた上級生君だった。当時は彼らがどうしたら思う存分楽しめてなおかつ上手くなるか、日々考えつつボウズのトレーニングも質が落ちないよう頭を使ったっけ。楽しかったな。
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今も毎朝楽しい。でも本当はもっとボウズとやりたいメニューが色々ある。パパ自身のトレーニングもしたいのだがどうしても見ている側に回らなければならないことが多い。親子だったらやってみたいと思うことがたくさんある。そうした方がボウズの技術的なレベルアップも早い気もする。今ボウズは再びスタメンを外れ厳しい状況にあるし、低学年の子と一緒のこんな練習でいいのだろうかと朝練についても正直焦りを感じることもまったくないとは言えない。でもパパはやっぱり今のスタイルを大事にしたいと思っている。
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同じ時間に公園で蹴っている子がいたら必ず声をかけること、どんな子も分け隔てなく受け入れること、どんな子に対しても惜しみなく自分のパワーを注ぐこと。パパがそうしたスタンスを取ることはまずパパを鍛えてくれるんだよな。パパがそうして目の前で鍛えられているのを見ることは、きっと長い目で見ればボウズにも良い影響があるんじゃないかなあと思うのだ。技術を磨くより心を育む方が大切だと思うしね。
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ボウズとは別チームの、近隣で有名な暴れん坊の問題児君がひと夏毎日のように来てたこともあったね。パパの朝練ではいつもケラケラ笑ってた。どんな状況でもまず受け入れ、それを存分に楽しみ、日々できる限り工夫する。もちろん実際大したことはできないんだけどさ。
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でも人間関係というのは常に一方方向ではないからさ。そうしていると逆に子供たちからたくさんのものをもらえるんだよな。それは形になるようなものではないのだけれど、パパやボウズにたくさんの力を与えてくれるんだ。心が育まれるって、そういうことじゃないかな。
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多種多様な人間関係を学ぶ機会にもなるよね。現代社会はそもそも学年の違う子と交流する機会が少ないと思う。前回のブログの記事の通り、今3年生の男の子とボウズとの関係はとても微笑ましい。男の子はバザーで「あ、これ、ボウズ君欲しがってた!」と水筒を買ってプレゼントしてくれたりね。ボウズ君のようになりたい、と言ってくれて、ボウズの通っているスクールの体験も受けたそうだ(スケジュールが大変すぎないかと少し心配だが)。
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朝練には一目で何か持って生まれた障害を抱えているな、と分かる大学生くらいの男の子がしばらく参加していたこともあった。会話が上手く成り立たなかった。彼と一緒に何かをすることに苦痛を感じる人は多いだろう。でもパパは彼の奥に隠れている素直で真っすぐな心にすぐ気が付いた。彼としばらく日々を過ごしてみて、ああ、公園サッカーってつくづく豊かだなと思った。ボウズも多くの事を学んだと思う。
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暴れん坊の問題児君は学校などで色々あってその後引きこもりになってしまったようだし、会話がうまく成り立たたない青年はパパが紹介したとあるフットサルコミュニティの中でトラブルを起こして出禁になった。やはり彼らが様々な問題を抱えているのは間違いない。でもね、パパとの朝練では間違いなく彼らは笑ってたよ。問題を抱えているのは間違いない、でも傷ついたり絡まったりしている心の奥にちゃんと笑顔が隠れているのも間違いないのだ。
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昔ボウズをいじめていた野球少年、近隣で名の知られた問題児、恐らく障害を抱えていて会話の成り立たない青年。彼らとの交流こそが案外宝物なんだな。すべて受け入れるスタイルと決めているからこそ出会える貴重な人生の糧である。ボウズの心の畑にも様々な種を撒いてくれたことだろう。
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目先の技術の向上なんて多少疎かになってもいいさ、やっぱりパパは彼らとの日々を選びたい。心が育っていれば技術は後からついてくる。むしろ技術の行き止まりのようなところでこの日々が活きてくるだろう。そして何よりパパ自身、つかの間の日々の彼らの笑顔をずっと覚えていることと思う。
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さて、ちなみにこの公園、こんな都内の小さな公園だというのになんと!!キツツキを見たことがある。しかも2度も。あのコンコンコンという素晴らしい音もちゃんと聞いたよ~。近くの神社に住んでるのかな。シジュウカラ、うぐいす、メジロ、ジョウビタキ、オナガ、そしてツミという鷹までいるよ。
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人とも鳥とも出会える公園である。とてもありがたい環境だと思う。
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