お父さんのための大阪公演講座
先日「アリスインデッドリースクール ビヨンド」の大阪公演を観劇してきました。
場所は昨年「クォンタム」の大阪版を観劇したのと同じ、日本橋のインディペンデントシアター2rd。
私が観劇したのは一公演のみでしたが、アリスインプロジェクトが最初に世に送り出した作品で、その後何度も形を新たにして再演がなされている人気作ゆえ、一度見てみたいと思っておりました。
独特の世界観、個性的なキャラクタ、先の読めない展開など、色々な要素が相まって、終始面白く見させていただきました。
いつものように、まずはあらすじを書いておきます。
墨尾優と百村信子は、「ノ☆ビューン」と言う漫才コンビを組んで、漫才の大会に出ることを夢見ていつも校舎の屋上で漫才の練習に励んでいる高校生。
そんなノ☆ビューンの他に、二人の漫才の様子を撮影する映画研究会の面々や、その映画研究会を取材に来た他校の学生・堂本千十合、一人無言で読書をする帰宅部の辻井水貴、ノ☆ビューンのファンの漫画研究会の黄市恵美らが屋上に集い、そして優の幼馴染で彼女のことを人知れず心配する生徒会長の青池和磨も屋上に顔を見せたある朝のこと。
突如動き始めた死体達が人間を襲い、死体に噛まれた者もまた人間を襲い出す地獄絵図が学校の至る所で現出、堂本が調べた所では、どうやら同じような現象が世界中で起きている様子。
階段を登れない死体達から逃れるべく、続々と難を逃れて屋上に集まる生徒達。
そんな混乱した中で、ノ☆ビューンの掛け合いによって場に「笑い」が生まれ、何とか落ち着くことが出来た一同は対策を講じ、折しも救援に来た自衛隊の竹内珠子らも合流、事態は好転するかと思いきや…。
こんな感じで、極限状態での緊迫感と「笑い」と言う、一見相反するような要素を中心に据え、そこで懸命に生きる少女達の人間模様を浮き彫りにするストーリー。
極限状態での人間模様を描くと言うのは全編通じていますが、前半が牧歌的なのに対して後半のハードな展開、ラストの切なさがより際立つ見事な構成でした。
物語が物語なだけに、展開の予測がつかなくて、特に前半が笑いを所々に交えてきているので、どう言う風に物語が帰結するのだろうと、気を抜けない面白さがありましたね。
そう言う中で、含蓄のある台詞が散りばめられているものですから、自然と物語に引き込まれていく感じでした。
後、セットがすごく良い。
と言うか、基本的に物語は屋上で展開するので、そう言う意味ではすごくわかりやすい舞台上。
下階につながる扉の使い方も効果的で、屋上から離れる人は扉を通って退場するので、場面展開のメリハリが聞いていると言うか何と言うか。
演者の皆さんの熱演もお見事でした。
主演を務められた肥川彩愛さんと横野すみれさんの、息の合った名コンビぶりも良かったですし、肥川さんと横野さんはそれぞれがはまっていて文句なくお見事でした。
優役の肥川さんは初めて拝見する方でしたけど、ボケているシーン、真剣なシーン、キャラクタとして成長していく面、それぞれに見応えのある演技が印象的でしたね。
序盤のテンポの良いノ☆ビューンの掛け合いも大好きですし、漫才を含む一連のやり取りは、台詞の一部にせよ本当に面白かったです。
横野さんのツッコミも秀逸でお見事でしたし、それが軽快であればあるほど、終盤の優と信子と別れのシーンがより切ない。
秀逸なツッコミを見せた信子が、瀕死の重傷を負って優の言葉に力なく頷くことしか出来ず、しかもその相槌の間隔もどんどん長くなっていく。
横野さんの名演でしたね。
横野さんは「クォンタム」の草間玲でひと目見た時から、佇まいが素敵で演技も印象的な方だったので、今回とりわけ注目していた方だったのですが、期待以上の見事さでした。
今後のご活躍が楽しみですね。
後、横野さんは初めて見た時からどことなくなっきぃさんに似ている印象があったのですが、今日拝見していて思ったのは、それだけではなく、横野さん演じる信子がなっきぃさんが演じたらはまりそうですね。
さらに余談ですが、優はキャラクタ的に熊井ちゃんが演じたら合いそうですし、肥川さんもモデルを中心に活躍されているせいか、どことなく熊井ちゃんに似ているかな。
切なさで言えば、ラストシーンも文句なしの美しさ。
何事もなければ現実に展開していたであろう光景ゆえに、より切なさ際立ちますし、最後に優が信子と出会うシーンに戻る感じでなって終劇となるのも切なくも美しい話の収め方でしたね。
個人的に好きなキャラクタが生徒会長の和磨で、生真面目だけれどもどこかコミカルな和磨の存在は物語の良いアクセントでしたし、噛まれた症状が出る前に自らの身を処す壮絶なラストシーンも格好良い。
演じた伊藤綾美さんが素敵な方だったので余計印象的でしたね。
堂本ちゃん演じる田中梨瑚さんも素敵な役者さんと言うか、この方は目が印象的。
水貴に対してコンビを持ちかけるシーンも面白かったですし、最後に水貴を叱咤するシーンも印象的。
「生き残って責任を取るんです。」と言う台詞は、堂本ちゃんの格好良さが際立っていましたしね。
本編とは関係ないことかも知れませんが、田中梨瑚さんは平素「群青のユリシーズ」と言うユニットに所属して活動されているのだとか。
ユニットのことを全然存じ上げないのにこう言うことを書くのも却って失礼かも知れませんが、ユニット名が格好良い。
「群青」って言う響きが良いですね。
印象的と言う点でさらに挙げていくと、科学部の氷鏡庵役の中村舞さんの狂気と正気を行ったり来たりするような怪演も良かったですね。
個人的に好きだったのは、中盤で出てくる「トカゲの王様」のくだり。
漫画研究会の黄市恵美を演じた福井彩夏さんの、ぬいぐるみを効果的に使った好演が印象的。
恵美は終盤近くで説明なく退場してしまうのですが、その後で自身も傷ついた信子が、恵美の持っていたゲロタン(トカゲのぬいぐるみ)だけを持ち帰ってくるくだりは、無言の切なさがありました。
和磨を慕う生徒会書記の村崎静香もいい役どころでしたし、松本奈々さんもこの役を好演していました。
私が見たのは風組で、もう片方の光組は和ほのかさんが同役でご出演されていて(静香役はダブルキャスト)、和さんは昨年リデル役で拝見したことがありましたので、出来れば和さんの静香も見てみたかったですね。
その点は少し心残り。
中盤から登場する自衛隊の二人も存在感抜群で、柏村さん役の美津乃あわさんは流石の貫禄の演技でしたし、珠子役の山岸奈津美さんは、元来がアイドルの方だけに立ち居振る舞いが堂々としていて、キャリア自衛官の役がはまっていましたね。
昨年の「クォンタム」ではランドグリーズを演じていた長妻美玖さんは、今回は帰宅部の辻井水貴役で、このキャラクタも和磨と並んで好きなキャラの一人でした。
最初全然台詞がなく、ただ本を読んでいるだけなのですが、ひとたび台詞を言うや口が悪くてシニカルな感じの、なかなか癖が強くて強烈なキャラなのですが、それを長妻さんが見事にものにしていましたね。
水貴はシニカルなキャラだけあって、見苦しく生きながらえるよりは死んだ方がマシ、みたいな死にたがりな所もあって(なのですが、それとは裏腹に水貴は最後まで生き残る役)、前半は誰にでも噛みつくのですが、徐々に周りに心を開いて、堂本ちゃんとの絡みで見せるふとした笑顔も良かったですね。
終演後の特典会でお話した感じですと、長妻さんは人懐っこい印象の方でしたが、気品のある顔立ちのゆえか、「クォンタム」での超然としたランドグリーズや今回の斜に構えた感じなど、ちょっと近寄り難い感じの役を演じると結構はまるなと感じたり。
今後の女優としてご活躍が楽しみですね。
これは思いっきり余談ですが、煙草が話題に出るくだりで、和磨が「健康に悪いから煙草は吸わない」と答えたのに対し、すかさず水貴が「死ぬかも知れないのに健康の心配をしてどうする」的な台詞を浴びせるシーンがありますが、ここは石田三成の有名なエピソード、「柿は痰の毒だ」を連想しました。
戦国史が好きな長妻さんの台詞だから余計(笑)。
今回もあれこれ書きましたが、とまれ見応えのある作品でしたし、アリスインの「原点」とも言うべきこの作品を、ようやく見ることが出来たこと、うれしく思いました。
大阪公演が想像以上に凄い件について
昨日無事に
こんな感じっ!
前髪、久しぶりでもしっかり作れました
他にもヤクザさん、旅館の方々、
感謝感謝
2017年8月15、16日
リーガロイヤルホテル東京 主催
2017年8月15、16日(計3ステージ)共に
お席がうまってきておりますが
現在も下記リーガロイヤルホテル東京にて
お電話にてお受付をさせて頂いております。
(完全予約制)
リーガロイヤル東京宴会予約
ご予約承り時間 10時?19時
会場
〒169-8613 東京都新宿区戸塚町1-104-19
ホテル3F&bsp;
8 月15 日(火)&bsp;昼の部と夜の部の2 部制
8 月16 日(水)&bsp;昼の部のみ
[受付]12:00~&bsp;
[お食事]12:30~13:30&bsp;
[ショー]13:30~14:45
[受付]17:30~&bsp;
[お食事]18:00~19:00&bsp;
[ショー]19:00~20:15
料金 昼の部・夜の部共通
おひとり様
(お食事、お飲み物、ショー、
※定員になり次第、終了となります。
御了承下さいませ。(完全予約制)
リーガロイヤル東京
宴会予約&bsp;
ご予約承り時間 10時?19時
《出演者》
未来優希、緒月遠麻
愛純もえり、蓮城まこと
演出:原 純 音楽:宮崎誠
公演概要
○
2017年8月
16日(水) 19時
17日(木) 14時/19時
18日(金) 19時
19日(土) 13時/17時
20日(日) 13時
蓮城まこと出演回は、
★前売・当日共 6,800円(税込)
★ガマ王子と一緒にたたかってくれる皆のチケット 2,500円(税込)
※主催者販売のみで取扱い。後日詳細発表。
※小中学生限定
※毎公演最前2列限定
※保護者の方のチケット(6,800円)の連動購入が必要となります。
※保護者の方とお席が離れます。ご注意下さい。
CAST
藤木孝
山田菜々
戸谷公人
大地洋輔(ダイノジ)
河原田巧也
桑野晃輔
佐藤美貴
谷口敏也
釘宮理恵(Wキャスト)
蓮城まこと(Wキャスト)
STAFF
原作:後藤ひろひと
演出:野坂実
音楽監督:小澤時史
照明:斎藤真一郎
殺陣指導:TeamAZURA
衣装:阿部美千代
美術:小林奈月
音響:松木優美
舞台監督:金安凌平
プロデューサー:清水順二/原 葵
制作協力:大森晴香
お問合せ先