私は救急車になりたい

救急車
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我輩は救急車である

その日あの場所に行くために何日も、
どれだけ食事や水分、下剤等の加減に気を遣ったかしれない。
でも前日の時点で自分の思うように管理できたようで、出掛ける自信ができていました。
本当は昼食を抜くのが万全だけど、万一の為の薬やおむつも持った。
『途中具合悪くなったらいつでも迎えに行くからね』
そう言ってくれて時間をつぶし待機してくれる主人と娘。
7月は娘の誕生日だ。
万端の用意を持ったから、3人でお祝いランチを楽しんだあと少しキュルキュルしてるお腹にドキドキしながら会場に向かいました。
投与から12日目のその日。
7日間食べることもままならず箸も気だるく重くて持てずにいて、伏せる床で主人からハーゲンダッツのバニラアイスをスプーンで口にいれてもらい栄養価の高い飲みものを病院で処方してもらって鼻をつまんでのむ。
味覚障害は一週間続き、せいぜい果物とスイカ、トマトは食べられる。
案外朝マクドナルドのソーセージマフィンは濃い味なのでいいんだよね。
朝に1/4、残りは冷蔵庫で保管して夜ご飯に半分。
匂いにやられ、体温調節ができず自宅の階段さえ登れても立って降りられない。
お風呂では主人に身体をシャボンで洗ってもらい
娘は心配そうに、大丈夫?って言いながら仕事から急いで帰ってきてくれて。
誰もいなくて夕方のイヌの散歩に仕方なく出掛けると、犬の方が私に気を遣って家の前だけですませてくれる。
ママしんどいの。ごめんね。
そう言う私の言葉をしっかり理解して。
隣に住む妹も、3月の救急車騒ぎから姉の状態を理解し始めてきて、主人の車がないと私が一人だと思ってなにかと助けてくれる。
あの子は妹だからね。 ウィッグをつけずに這って玄関に出ると心配そうに、痩せたね。って悲しそうな顔をしました。
8日目から霧が晴れたように重いまぶたが開けられるようになり、ようやくリビングの椅子に座って食事ができるようになり。
なんとなくやる気が出てきた頃、遊びに行ってもいいかな?と言ってきた息子家族を迎える。
孫は10ヶ月になって、もう掴まらずに5歩くらいもパタパタ歩くから、私はソファに横になって手を伸ばし目で追いながら、たまに膝に乗せて絵本を読む。
立って抱っこするのはもはや力が叶わず、
追いかける気力もない。
食事の支度をする主人達の邪魔にならぬよう、
障害物でリビングを半分仕切ってもらって好奇心旺盛な輝く瞳を覗きこむ。
そしてだんだん昼寝が短くなった孫の横で
私一人体力が続かずに食事までの1時間も寝てしまう。
そしてちょうどOVCAのころに復活。
今回はそんな日程でした。
ふふ。
長い仲間がね。OVCA会場で
『ゆみさんは、死ぬ死ぬ詐欺師だからさ』と言われて笑った。
そうだね。私は具合の悪い時は実は誰にも会いたくないの。
こうして出掛けられるくらいに体調がよくなれば
綺麗に化粧もして似合いそうな服を着て。
今までの8年の間、入院をしているような時に誰かから打診が来ても昔から断っていた。&bsp;
連絡もなく来る方にはかなり焦るんだ。
自分がそうだから友人の病院に行く時は必ず連絡をする。いやなら遠慮なく断わってね。
そう必ず伝える。
そんな風にしんどい時を家族以外には見せないから、出掛けて会うような方には私の闘病は見えないんだね。
なんだかそれでいいんだ。
それが今は心地いいんだ。
回復していく。
まだそれを感じることができるからだね。
会場では普段からコメントをくださっていた方を事前に出席表で見かけて、どんな方かしら。ご挨拶だけでも。と思っていたんだけど、やっぱり時間はあっという間に過ぎてしまってね。
お酒が飲めて、まだ電車で出掛けられた頃、
二次会ではたっぷり時間があったから酔いながら疎通ができた頃がなつかしいや。
これからは安いホテルでもとってゆっくりしたいくらい。&bsp;
体力があるうちに、ね。
痩せましたねー、と声をかけられて、
そうでしょー。綺麗になったかしらー。
って笑ったら、
娘さんに似てきましたねー。って真顔でいうからこれにも笑った(=´∀`)
あやつ、いつのまに私の前に出たんじゃ?笑笑
でもこれも嬉しい言葉だね。
結婚してましたっけ?と聞かれて、
ううん。手放したくないのよ。って答えたよ。
だってあの子が私を守ってる。&bsp;
実は主人も息子も娘も、見えないものが見えるタイプ。
私はまるで感じないタイプ(笑笑
ママは絶対に大丈夫だからね。
って言われるとすっかりそんな気になるもんだね。これが言霊の威力だね。
今回は数人の方とゆっくりお話をしました。
いつもなら私の方から全テーブルに声をかけるんだけどそれができずにこれは残念でしたが、
きっと今回はこれが私に与えられた時間だったのでしょう。
次にお話を、と待っていた方がいて今でも気になります。ごめんね、
またお会いできますように。
できたらコメントいれてくれたらうれしいな。
やりとりのうちに私もきっと会いたい、と募る気持ちに溢れるでしょう。
OVCAとはそんな、出会いの場なのです。
代表者がいる患者会ではなく、もちまわりのボランティア幹事さんに繋がれた気軽なおしゃべり会だね(=´∀`)
庭では瑠璃色のジャスミンが満開です。瑠璃茉莉
OVCAの翌日はいつもならグッタリ寝込むんだけど、主人にお願いして横浜のビーズ屋さんまで出掛けました。
次の幹事さんとなった、まこりん、まりちゃん、
アップルさんと話してた時に素敵なネックレスの作り方を教わってね。
実はビーズは15、16年ほど前から息子の学校の母親の会で師範級の友人に長いこと手ほどきを受けてね。当時に揃えた材料や道具が揃っているので、気に入ったビーズのみ買い出しに行きたかったの。
さっそく作ったよ。

出来上がったらすぐに娘から借りる予約が入りました。最近すっかり大人びた洋服になってたから
合うかもねー、って服に合わせてたよ。
あー、手芸やりたい熱がさ、ホウセンカの種や、
カラスのエンドウの種がパチンと弾けるように硬い殻から解放されて椅子に座って夢中になっちゃって。
パッチワークしたいわ、
孫の洋服でも作りたいわ。と焦る焦る。
でも夕方には両膝下がパンパンに浮腫んで痛いや。
利尿剤を2錠飲んでから良くなったんだけどね。
長時間足を下げる行為は、かならずだね。
在宅医療の診察に行ったのは次にしようかな。
そろそろ寝なくちゃね。
最近また深夜に手紙を書いて、中身を見ずに翌日えいやっ!っと投函してもらってる。
これも楽しみのひとつ。
確実に今は体調良く過ごしてます。
お腹は相変わらず水様便だけど、漢方のみにしていちにち一度となりました。
最後になりましたが、
第24回幹事さん、お疲れ様でした。
控えめに柔らかく整えられた素敵な会でしたね。
きっとこれからの生きていく中で、幹事を引き受けて皆さんの楽しみのお手伝いをなさったことが
いつか心の灯火となって輝き続けることでしょう。
永遠の友達もできたね(=´∀`)

救急車を見たら親指隠せ

目が覚めると、彼の姿は隣りにはなかった。

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帰ったのかな?

仕事帰りの彼を引き止めてしまった。

疲れている筈なのに...。

何時に帰ったのかな。

お屋敷でゆっくり寝れたかな。

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そんな事をぼんやりと考えながら、ベットから身体を起こすと

ガチャリと扉が開く音がした。

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え!?

驚いて音のした方を見ると、浴室から彼が出て来た所だった。

彼はスーツからジーンズに黒のシャツの凄くカジュアルな恰好に着替えていた。

「起きたのか。」

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髪を拭きながら、彼が私に声を掛けた。

「あ...帰らなかったの?」

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「あさイチで来るつもりだった。

だから、帰る必要もないかと。」

そう言いながら彼が私の隣りに座った。

「おはよう。」

彼の低い声が耳に響いて、くすぐったい。

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「ヨン。おはよう。」

私がそう言ったら、彼の顔が近づいてきて、キスされた。

唇が触れるだけの優しいキス。

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「身体の調子はどうだ?」

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「よく寝て、凄く調子はいい。」

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「手は?」

彼の手が私の右手を指先に触れて、指を閉じたり開いたり動かした。

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私は自分で右手を握って開いて、彼に動きを見せた。

「指先の動きは、ほぼ元通りになっていると思う。

細かい作業は難しいけど....。

後は腕の骨がプレートで固定されているでしょ。腕がまだ自由に伸びないかな。」

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「チャン・ビンに聞いたのだが、手術の執刀は難しいと....」

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そう言った彼が悲しそうな顔をした。

もしかして、自分の所為だと思ってる?

「ヨン。もしかして、自分を責めてる?

事故に遭ったのも、私の不注意の所為だし、そもそもあなたから逃げた私が悪い。

貴方の所為でも、誰の所為でもない。自分の所為だから。」

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「だが、そもそもウンスを追い詰めたのは俺だろう。

ウンスの心に寄り添ってやれなかった。

婚約者の件も、俺からそんな話はないとはっきり伝えていれば、誤解を招くことはなかった。」

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「私が・・・勘違いしていただけだから・・・。だから、やっぱり自分がいけないの。」

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彼が私をぎゅっと抱きしめてくれた。

「ヨン・・海に行きたい・・・。

またイルカを見たい。」

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「そうだな・・。」

彼が微笑んだ。

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「ずっと前だけど、夢の中であなたが言ってたの。元気になったらイルカを見に水族館に行こうって。

そして、また一緒に海を見よう。転ばないように抱き抱えていくからって。」
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私を抱きしめながら髪を撫でていた彼が、ふっと笑った。
「それは夢ではない。俺がウンスに言ったんだ。
ウンスの意識がなかなか戻らなくて・・。
そんなウンスに、俺は話しかけていた。」
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「そうだったんだ?夢じゃなかったのね。」
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「チャン・ビンの外出許可が出てから水族館と海に行こう。」
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「うん。」
なんだろ・・・。
凄く幸せ。
ヨンに敬語を使わないで話せている。
その方が、素直に思いを話せるというか・・・。
その言葉も、ヨンが素直に受け入れてくれているし・・・。
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ずっと、ヨンとの間にあった壁が無くなったような気がした。

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病室の入口の扉が叩かれた。

入って来たのは、副院長先生だった。

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副院長先生は、ヨンの顔を見るなり眉を顰めた。

「来ていたのか。」

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「悪いか?」

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「お前が居ない方が、ユ先生も休まるだろう。」

そう言う、副院長先生をヨンが睨みつけた。

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そんな睨みなど、先生はさらりと受け流し、

私に歩み寄った。

「診察をする。席を外してくれるか」

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「嫌だ。」

そして、二人でまた睨み合っている。

この二人は仲が良いのか悪いのか・・・。

でも、凄く信頼し合っているみたいだけど・・。

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「副院長先生。診察してください。ヨンが居ても構わないので。」

私の言葉に、副院長先生が少し驚いた表情を見せていた。

あ・・。ヨンって言ったからかな・・・。

なんだか恥ずかしくて、顔が赤くなってしまった。

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隣りに居た彼が立ち上がって、私から視線を外してくれた。

その間に、副院長先生が私を診察していく。

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診察が終わると、彼が副院長先生に声を掛けた。

「いつ外出できる?」

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「外出?何処に?」

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「海と水族館」

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「は?お前が海に水族館?似合わない。」

副院長はそう言って、またヨンに睨まれていた。

また睨みを受け流しながら、副院長先生が彼に話した。

「泊まりは駄目だ。日帰りで帰ってこい。春が近いとはいえ、まだ寒い。身体を冷やさないようにしろ。

それから、体力の消耗を避けるために、出来るだけ車いすで移動を。」

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「と言う事は、外出してもいいと言う事か?」

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「今言った事を守れるのであれば。」

私とヨンは顔を見合わせて笑った。

嬉しい。ヨンと外出できる。

「ウンス、今日行くか?」

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「うん。行きたい。久しぶりに外に出たい。」

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私がそう言うと、彼が副院長先生の方を向いた。

ヨンが言葉を話すよりはやく、副院長先生がヨンに言葉を掛ける。

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「私は同行しない。夜勤明けなのでな。大丈夫だ。彼女も医師だ。何かあればわかる。」

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そう言って副院長先生が部屋を出て行った。

彼が不安そうな顔をしていた。

「何もない。大丈夫。体調はいいから。それに、さっき副院長先生も言っていたでしょ?

私も医師だから。具合が悪くなったら、救急車でも呼んでもらうから。ね?」

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「わかった。ではこれから出かけよう。今から準備をさせる。30分ほど待って欲しい。」

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「うん。私も準備する。着替えるね。」

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そして、私達二人は海に向かった。

2人で最初に行ったあの海へ。

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